

経費精算システムを整えても、作業が減らない。
そのときに見直すべきなのは「入力のしやすさ」ではなく、立替が多い構造です。
立替が多いほど、申請件数が増え、証憑も増え、承認も増え、会計転記も増えます。
つまり、経費精算をラクにする最短ルートは、精算を頑張ることではなく、精算が発生しない支払いに寄せることです。
この記事で分かること
立替精算が減ると、経費精算はこう変わります。
この変化は、ツールを変えるよりも効果が大きいことがあります。
だから「立替削減」は、周辺ツール(連携)の中でも、特に体感が出やすい改善です。
| 原因 | よくある状態 |
|---|---|
| 支払い手段が個人に寄っている | 現場が個人カードや現金で払うのが当たり前になっている |
| 仮払い・小口現金が重い | 手続きが面倒で現場が使わず、結局立替になる |
| ルールが曖昧 | 何が会社負担か判断が必要で、後回し→締め日に集中する |
ポイント
立替を減らすには、支払い手段を増やすだけでは不十分です。
「現場が迷わず使える」運用までセットで整えるのが成功の条件です。
立替削減は、次の3つの打ち手を組み合わせます。
順番としては、最も頻度が高い支出に効くものから入れるのが現実的です。
法人カード導入は、最初から全社一斉にやると失敗しやすいです。
まずは、立替が多い支出から“狭く”始める方が回ります。
まずカード化しやすい支出
コツ
最初は「使える人・使える支出」を限定して、運用を壊さない範囲で始めます。
成功の鍵は、カードを配ることではなく、精算件数が減る流れを作ることです。
仮払いがあっても、手続きが重いと現場は使いません。
結果として立替が続き、「仮払いはあるのに立替が減らない」状態になります。
仮払いが使われない理由(典型)
最小の対策
仮払いは、制度として作るより、現場が迷わず使えるかで評価してください。
立替が減らない会社は、実はルールが曖昧で現場が迷っています。
迷うほど後回しになり、締め日に精算が増えます。
最低限決めると効くルール
ポイント
ルールは長文にしないでください。現場が守れないと崩れます。
「迷ったらこれ」を1つ作るだけでも、立替は減り始めます。
立替削減は、全部を対象にすると止まります。
まずは「減らせる支出」に集中するのが最短です。
| 分類 | 特徴 | 例 |
|---|---|---|
| 減らせる | 頻度が高い/定型化しやすい/ルール化しやすい | 交通、サブスク、消耗品、出張 |
| 減らしにくい | 例外が多い/現金のみが多い/突発が多い | 一部の現金支払い、突発対応、少額の例外 |
結論
まず「減らせる支出」から狭く始めると、精算件数が落ちて、運用全体が安定します。
重要
ここでも完璧は不要です。
まずは精算件数が減るところを作り、次月から範囲を広げる方が確実です。
経費精算の負担は、入力を速くするだけでは減りません。
件数が多い限り、証憑回収も承認も会計転記も増えます。
だから、立替を減らす。
この一手が入ると、経費精算は構造的にラクになります。
打ち手(おさらい)