承認が遅い会社はここが原因|経費精算の申請・差し戻し・締め日の渋滞を解消

承認が遅い会社はここが原因|経費精算の申請・差し戻し・締め日の渋滞を解消

経費精算が締め日に間に合わない原因は「承認の渋滞」。承認が遅くなる典型原因を分解し、申請締め・承認締めの設計、差し戻し削減、代理承認や例外処理の型化まで、止まらないワークフローの作り方を実務目線で解説します。

承認が遅い会社はここが原因|経費精算の渋滞を止めるワークフロー改善

経費精算で一番つらい瞬間は、締め日に「承認待ち」が積み上がることです。
申請は出ているのに承認が進まず、会計転記が遅れ、月次が荒れる。
この状態が続くと、どんなシステムを入れても「ラクになった感」が出ません。

ただ、承認渋滞はツールの問題ではなく、ほとんどが設計の問題です。
この記事では、承認が遅くなる原因を分解し、止まらないワークフローに整える実務手順を整理します。

この記事で分かること

  • 承認が遅い会社に共通する原因(どこが詰まるか)
  • 申請締め・承認締めの設計(締め日に止めない)
  • 差し戻しを減らすルールと、代理承認・例外の型化

結論:承認渋滞の正体は「判断が集中して止まる」こと

承認が遅い会社は、承認者が忙しいから、だけではありません。
実務での渋滞の正体は、

  • 承認者が「判断しないと進まない」状態になっている
  • その判断が「締め日に集中」している

ことです。
つまり、改善の方向性は一つで、判断の回数を減らし、止まらない流れにすることです。


承認が遅くなる原因(7パターン)

当てはまるものが多いほど、承認渋滞が起きやすい構造です。


原因1:承認ルートが複雑(誰が見るか毎回変わる)

承認ルートが複雑だと、承認者が「これは自分が見るべき?」で止まります。
迷いがある承認は必ず遅れます。

対策(最小)

  • まずは承認ルートを固定する(例外は後で)
  • 金額や部門など、分岐条件は必要最小限にする

原因2:申請の品質がバラバラ(差し戻しが増える)

申請内容がバラつくと、承認者は確認に時間がかかります。
結果、差し戻しが増え、再申請が積み上がり、渋滞します。

対策(最小)

  • 申請時の必須項目を最小に固定(用途、日付、金額、証憑)
  • よくある不備の差し戻し基準を固定する(揉めない)

原因3:締め日が一つしかない(申請も承認も同日に集まる)

「月末締め」だけで運用すると、申請も承認も同日に集中します。
渋滞が起きるのは当然です。

対策(最小)

  • 申請締め承認締めを分ける
  • 締め日当日は「流すだけ」にして判断を減らす

原因4:承認者が不在になると止まる(代理承認がない)

出張・休暇・会議で承認者が不在になると、申請が止まります。
承認が止まると、締め日にまとめて判断が発生し、さらに渋滞します。

対策(最小)

  • 代理承認をルール化する(代理の権限と範囲を固定)
  • 期限超過の扱いを決めて止めない

原因5:承認者の判断基準が曖昧(確認が増える)

「これはOK?NG?」が曖昧だと、承認者は確認したくなります。
確認が増えるほど承認は遅れます。

対策(最小)

  • よくある支出の判断基準を固定(迷いを減らす)
  • 例外は例外ルートへ(全部を承認者に寄せない)

原因6:差し戻しが“会話”になっている(再申請が増える)

差し戻しが「理由のやり取り」になっていると、処理が終わりません。
差し戻しは、できる限り「型」で処理すると安定します。

対策(最小)

  • 差し戻し理由をテンプレ化する(例:証憑不足、用途不明など)
  • 差し戻し基準を固定して、揉めない運用にする

原因7:承認が“最後の監査”になっている(承認者に負荷が集中)

承認が重くなる会社は、承認者が実質的に「監査」をしています。
その結果、承認者の負荷が上がり、渋滞が常態化します。

対策(最小)

  • 申請時点で揃うべき情報を最小で固定する
  • ルールで判断できるものはルール化し、承認者の判断を減らす

渋滞を止める最短の設計|「締め日を分ける」が一番効く

承認渋滞に一番効くのは、申請締めと承認締めを分けることです。
これはツールに関係なく効果が出ます。

おすすめの基本形

  • 申請締め:毎月◯日(この日までに申請)
  • 承認締め:毎月◯日(この日までに承認)
  • 会計処理:承認締めの後にまとめて転記

狙い

締め日に「集める・判断する・探す」を発生させないこと。
締め日当日は“流すだけ”にできると、渋滞は一気に減ります。


止まらないワークフローの最小ルール(テンプレ)

ここまでの内容を、すぐ運用に落とすために、最小ルールをテンプレ化します。

承認運用ルール(最小テンプレ)

  • 申請締め:毎月◯日までに申請を完了する
  • 承認締め:毎月◯日までに承認を完了する
  • 差し戻し基準:証憑不足/用途不明/金額不明などは差し戻し(基準固定)
  • 代理承認:不在時は◯◯が代理(権限範囲も固定)
  • 例外:急ぎ・現金のみ等は例外ルートで処理し、締め日に止めない

ポイント

承認者に「毎回判断させる」設計をやめるほど、承認は速くなります。
ルールで流れるものはルールに寄せ、例外だけを見える化するのが強いです。


まとめ:承認渋滞は“承認者の頑張り”ではなく設計で解決する

承認が遅い会社は、承認者が忙しいからではなく、判断が集中する設計になっています。
申請締めと承認締めを分け、差し戻し基準と代理承認を型化するだけでも、締め日は安定します。

今日の結論(おさらい)

  • 承認渋滞の正体は「判断の集中」
  • 申請締め・承認締めを分けるのが最短
  • 差し戻し基準と代理承認を型化して止めない